中古住宅瑕疵保険とは?ホームインスペクションとは何が違うのか
これから中古住宅を購入したいと考えている人や、中古住宅で生活していて不具合を発見した人に、今回の記事はおすすめです。中古住宅は新築住宅と比較すると、築年数が長いので住宅に不具合が発生する可能性があります。万が一に備えるために中古住宅瑕疵保険に加入しましょう。記事では、ホームインスペクションとの違いも紹介します。
中古住宅瑕疵(かし)保険とは
住宅を購入した後に不具合が見つかった箇所を補修すると費用が発生します。補修費用を保証する保険が中古住宅瑕疵保険です。中古住宅は新築住宅と比較すると築年数が長いので、不具合が発生する可能性があります。あらかじめ万が一に備えておく必要はあるでしょう。
中古住宅瑕疵保険の内容
中古住宅を購入した後に不具合が発生すると、不具合を補修しなければいけません。不具合を補修した費用を保証する保険が中古住宅瑕疵保険です。ただし、住宅のどの部分を補修しても費用を保証してもらえるわけではありません。住宅の土台部分となる屋根や柱など、雨水などが室内に侵入しないように家を守る外壁や雨樋いなどの補修費用を保証します。また、オプションとして排水管や給水管の不具合にも対応してくれる場合があります。保証期間も定められているので確認しておきましょう。
瑕疵保険の保証がないリスク
中古住宅を購入した後に発生した不具合を修復するための費用が、自己負担になる可能性があります。工事内容によっては数万円~100万円以上の費用が発生する恐れがあります。また、1か所に不具合が発生して、そのほかの箇所にも不具合が発生した場合はさらに出費がかさみます。また、住宅に不具合が発生しても、売主が住宅の修復に応じてくれない可能性もあります。これらのことから、中古住宅瑕疵保険に加入しましょう。
ホームインスペクションとの違い
ホームインスペクションと同じような内容としてとらえられることが多い瑕疵保険ですが、両者には違いがあります。
売買時のトラブルを回避するための瑕疵保険
瑕疵保険の調査内容は限定されています。構造耐力上主要な部分と雨水の侵入を防止する部分を調査します。調査結果はシンプルで適合と不適合のみです。適合の調査結果でも、まったく問題ない状態なのか、不適合に違い状態の適合なのか曖昧なところがあります。しかし、住宅の売買を円滑に行うための瑕疵保険なので細部を調査する必要がありません。そのため、保証期間が過ぎると不具合が見られるようになるケースは存在します。
住宅を長持ちさせるホームインスペクション
住宅の状況を診断して長持ちさせるのが、ホームインスペクションです。不具合や欠陥が見つかった場合は、状況を改善するための提案もしてくれます。調査結果の報告書も作成してくれるので、住宅を売却するときの資料として活用できます。
ただし、リフォーム会社や建築会社の紹介は行っていないので、不具合を修復するために自分で業者を探す必要があります。そして、調査内容を自分が提案するのではなく、調査会社に調査内容を提案してもらうスタイルのほうがうまくいくでしょう。必要な調査のみ実施してもらえるほうが費用面の負担も軽減できます。
中古住宅瑕疵保険のメリット・デメリット
次に、中古住宅瑕疵保険のメリットを1つ、デメリットを1つ紹介します。
住宅に欠陥が見つかった場合は補修費用を保証してくれる
メリットは、構造耐力上主要な部分と雨水の侵入を防止する部分に欠陥が見つかった場合は、無償で補修してもらえることです。大きな出費を防げるのは大きなメリットでしょう。また、瑕疵保険に加入している安心感もあります。
保険料を負担する必要がある
保証を受けるためには保険料を負担しなければいけません。住宅を購入するときは初期費用だけではなく、住宅ローンの月々の返済や税金などの支払いもあります。それに加えて保険料を負担することになるので、家計に余裕がない人は苦しくなるでしょう。ただし、瑕疵保険に加入していなかった場合は、欠陥を修復するための費用が自己負担になります。あまりにもリスクが大きいので加入をおすすめします。
瑕疵保険とホームインスペクションは同時に行える
手間と時間を省きたい人におすすめの方法は、同時に2つの調査を依頼することです。費用面の負担も軽減できます。
同時に行えると手間が省ける
調査会社に瑕疵保険とホームインスペクションを同時に依頼したい旨を伝えてみましょう。多くの調査会社では両方に対応しているので実現の可能性が高いです。ホームインスペクションを実施できる専門家は、瑕疵保険の業務に従事できるようになっているからです。これにより、手間と時間を省けます。気軽に相談してみましょう。
まとめ
売買時のトラブルを回避する目的で実施しているのが瑕疵保険です。瑕疵保険は適合と不適合の調査結果は得られますが、住宅の詳細を知るのが難しいのが特徴です。住宅の現在の状況を把握して家を長持ちさせる方法を知れるのはホームインスペクションです。両者の特性や目的の違いを理解して、サービスを利用しましょう。住宅の不安や不信感は専門家に定量的に示してもらうことで解消されます。まずは気軽に相談してみましょう。