不動産会社が住宅購入前のホームインスペクションを避けたがる理由とは?
建物購入時は、事前に家の情報を知っておきたいです。ホームインスペクションを行えば、住宅の細かな情報までわかります。そのため、不動産購入前のホームインスペクションがおすすめですが、不動産によっては避けたがる会社もあります。今回は、ホームインスペクションがおすすめの理由や不動産会社が避けようとする理由を解説しましょう。
住宅購入前のホームインスペクションがおすすめな理由
家を買う際には、事前にホームインスペクションを行うことをおすすめします。理由は大きく分けて3つあります。これから細かく解説しましょう。
■購入前に建物の状況を確認できる
序盤にホームインスペクションを行うことで住宅の細かな情報が得られると書きましたが、実際に売買に関わる情報は、住宅の不具合や劣化状態です。購入前に不具合などを知っておくことで、購入するかどうか判断する事ができます。また、購入する場合でも、売主に補修を条件にする事が可能です。
■著しい劣化などが見つかれば購入を中断することもできる
稀にですが、ホームインスペクションによってコストや技術面から補修が難しい不具合が見つかる場合があります。さらに、見つかった問題の影響から、調査不可能な部分の問題が心配になります。そのような場合は、売主に補修を求めるのではなく、購入自体を取りやめることも可能です。その段階で購入をキャンセルすれば違約金などもかからないので、買主も買うかどうかの判断がしやすいです。
■売主との交渉に使える
多くの売主は建物を購入して欲しいと考えているため、ホームインスペクションで見つかった不具合の補修に対して、前向きに検討してくれます。新築物件の場合は、購入後も補修しなければいけませんが、業者の対応がよくない場合もあります。また、補修の交渉で相手の態度も見られるため、売主が信頼に足る人かどうかを見極めることもできるようです。
新築・中古どちらの住宅でも購入前の実施がおすすめ
新築でも中古の物件でも、購入前にホームインスペクションを行うことがおすすめです。これから新築と中古のホームインスペクションについて、違いも含めて解説します。
■新築物件は購入前でもホームインスペクションができる
購入前に新築物件をホームインスペクションすることはできます。実際、購入前に新築物件のホームインスペクションを行っている業者は多いです。完成した新築物件を購入する際は、ホームインスペクションを行うことをおすすめします。
■建築中は調査を行うタイミングを慎重に
建築途中の物件でも、基本的には購入前に調査を行った方がいいです。しかし、購入前が最善でないこともあるので、タイミングの見極めが重要です。たとえば、完成間近の状態だと家のほとんどが養生シートで覆われていて、充分に調査ができない可能性があります。
とくに、室内の床面すべてに養生があってキッチンの設備などが未接続の状態がある場合や、建物外部も基礎に養生シートが貼ってあると調査もままなりません。可能であれば、購入予定の建物の最新の様子を写真におさめて、ホームインスペクション業者と相談しながら行うタイミングを決めるのがいいでしょう。
■中古物件は購入前だと依頼しやすい
中古物件を購入する際は、購入前の依頼がしやすいです。というのも、中古物件売買の際には不動産会社がホームインスペクションの内容を説明し、利用するかどうかを確認しなければいけない義務があります。そのため、中古物件は依頼しやすいです。
不動産会社がホームインスペクションを避けようとする理由
中古物件なら依頼しやすいと書きましたが、不動産会社によっては、新築中古にかかわらずホームインスペクションを避けようとする場合があります。その理由をこれから説明します。
■調査結果次第では、購入がキャンセルになってしまう
ホームインスペクションの結果、重大な欠陥が見つかった場合、買主が購入を取りやめてしまうかもしれません。そうなると売主の不動産会社からすると損なので、ホームインスペクションを嫌がる不動産会社も存在します。
■調査をしている間に他の業者に先を越されてしまう場合がある
他の業者も物件を売ろうと必死のため、ホームインスペクションを行っている間に先を越されてしまうこともあります。そうなってしまうと不動産会社も損となるうえ、買主も希望の家が購入できない事態になってしまうので、早めの購入を促されるようです。
■手配するのが手間
不動産会社の中には、わざわざホームインスペクション業者を手配するのが面倒だと思っている業者もいます。このパターンの場合は不動産会社の勝手な自己都合によるものなので、相談する会社の変更をおすすめします。
まとめ
購入前にホームインスペクションを嫌がる理由は、基本的に不動産会社の自己都合なので、耳を傾けずに調査するのがおすすめです。他の購入者に先を越される可能性もありますが、焦って買ってから不具合が見つかったとなっても契約の取り消しは難しいので、なるべくホームインスペクションは行いましょう。実際にホームインスペクションを検討する際は、ぜひこの記事を参考にしてみてください。