住宅の経年劣化のサインを知っておこう!築年数や場所ごとのチェックポイントを紹介
住宅の経年劣化は生活の快適さや便利さを損ないますが、防ぐことが難しいものです。建物の経年劣化を抑えるために、築年数や場所ごとにどのようなチェックポイントがあるか確認しておくことが大切です。住宅の劣化の早期発見のために、この記事を参考にしてチェックポイントを把握しておきましょう。
築年数ごとの経年劣化のチェックポイント
住宅の経年劣化については、築年数や建物の構造によって異なる変化が見られます。近年の住宅は高性能であり、新築から数年は経年劣化のトラブルが起こりにくい傾向にあるのです。
しかし、築10年を過ぎると外壁や屋根、水回り設備などに劣化が現れることが一般的です。こちらでは、築年数ごとの経年劣化ポイントを解説します。
築10年
築10年程度では、外壁や屋根材などの日光や雨風にさらされた部分にひび割れやサビ、塗装の剥がれが見られることがあります。また、室内では水回り設備の劣化も気になるようになるでしょう。この段階では、劣化や不具合が見つかった場合には早めの対処が重要です。
築10~20年
築10~20年程度になると、目に見えない部分の経年劣化が発生する可能性があります。給排水管の劣化や破損による水漏れ、躯体の傷み・腐食、床下の傷みなどが考えられます。この時期には、部分的なリフォームや設備の交換が必要になることもあります。
築20年~30年
築20~30年程度になると、一度メンテナンスをした部分も再度の傷みが見られる時期となります。建物全体の傷みや性能の劣化が起こる可能性があるのです。
また、この時期は住人の年齢やライフスタイルに合わせたバリアフリー化なども考える時期でしょう。住宅の修繕と合わせて大規模なリフォームを検討することも適切です。
住宅の場所ごとの経年劣化のチェックポイント
住宅のメンテナンスにおいて、部位ごとの経年劣化の特徴や劣化の見極め方、そして適切な対処法は重要です。こちらでは、屋根、外壁、水回り、そして床という主要な部位に焦点を当てて解説します。
屋根
屋根は、外部の環境に常にさらされているため、紫外線や雨風の影響を受けやすく、劣化が早い箇所のひとつです。屋根の劣化を確認するためのポイントは以下のとおりです。
まず、雨漏りがないかどうかを確認します。次に、屋根材の変色やサビ、割れ、瓦のずれなどをチェックしましょう。さらに、雨どいが詰まっていないか、破損していないかも確認します。
劣化が進んだ場合の対処法としては、定期的な塗装の塗り替えが考えられます。屋根の塗装は通常、5〜10年ごとに行われるものです。再塗装を行う際には、屋根材の種類に応じて適切な塗料を選びましょう。
外壁
外壁も屋根同様に、劣化が進みやすい箇所です。外壁の劣化を見極めるポイントは以下のとおりです。
まず、汚れや塗装の剥がれ、ひび割れ、目地の割れ、チョーキングの発生などを確認します。そして、外壁材の種類に応じて、定期的な清掃と塗装の塗り替えが必要です。
外壁の再塗装のタイミングは、モルタルの場合は築10年または築20年、サイディングの場合は築15年または築30年が目安とされています。再塗装の際には、足場を組んでの作業が必要ですので、屋根の塗装やメンテナンスと一緒に行うことが効率的です。
水回り
水回りは日常的に使用されるため、汚れや劣化が進みやすい箇所です。水回りの劣化を見極めるポイントは次のとおりです。
まず、赤カビや黒カビの発生を確認します。次に、タイルの目地の破損や水漏れ、不快な臭いの有無をチェックしましょう。さらに、配管の詰まりも重要な要素です。
水回りのメンテナンスとしては、定期的な清掃が非常に重要です。とくに排水口や配管の詰まりにはとくに注意が必要であり、水漏れが疑われる場合は迅速に対応しましょう。
床
床は日常生活で直接使用されるため、傷や汚れが目につきやすい箇所です。劣化を見極めるポイントは以下のとおりです。
まず、床材に傷や汚れがあるかどうかを確認します。また、床鳴りや沈みがあるかもチェックします。とくに水回りの床は湿気による劣化に注意が必要です。
床のメンテナンスとしては、定期的な掃除とワックスの塗り直しが効果的です。さらに、床鳴りや沈みがある場合は、床材や下地の劣化が疑われるため、専門業者に相談することが重要です。
経年劣化をおさえるためにはメンテナンスと早期発見が大切
大切な家を長持ちさせて快適に暮らすためには、適切なメンテナンスと早期の対処が不可欠です。
まず、定期的なメンテナンスは家の劣化を防ぎ、修理や交換を必要とする前に問題を予防することができます。屋根や外壁、水回りなど、家の構造や設備には定期的な点検と清掃が必要です。
たとえば、屋根や外壁の塗装が剥がれたり、水回りの配管が詰まったりすることがあります。定期的なメンテナンスによってこれらの問題を発見し、修復することができるのです。
さらに、早期発見も重要です。経年劣化は目に見えない部分でも進行していることがあります。そのため、目に見える劣化だけでなく、微細な変化や異音にも注意を払う必要があるのです。
たとえば、壁にひび割れが入ったり、床が沈んだりすることがあります。これらのサインを見逃さず、早めに対処することで、大きな問題に発展する前に劣化を抑えられるのです。
新築時には、耐久性に優れた建材や断熱材を選択することも効果的です。高品質な建材を使用することで、劣化の進行を遅らせることができます。また、断熱性の高い建材を選ぶことで、家の環境を快適に保ち、エネルギー効率を向上させることができます。
まとめ
住宅の経年劣化を抑えるためには、定期的なメンテナンスと劣化のサインを見逃さないことが欠かせません。築年数や場所ごとに異なるチェックポイントを把握し、屋根や外壁、水回り、床などの部位を注意深くチェックしましょう。
早めの発見と対処が、快適な住環境を維持するポイントです。また、新築時には耐久性の高い建材を選ぶことも重要です。しっかりとしたメンテナンスと適切な対処で、住まいの寿命を延ばしましょう。