ホームインスペクションは義務化されている?住宅取引の基礎知識とは

公開日:2022/05/15  最終更新日:2022/06/03

住宅取引

2018年4月に不動産会社が中古住宅の売買を仲介する際、ホームインスペクション(住宅診断)制度の説明、希望がある場合には斡旋することが義務化されました。実施は義務ではありませんが、中古住宅取引において、ホームインスペクションを行うメリット、デメリットとは何でしょうか。これから住宅を売買する方は、ぜひ参考にしてください。

ホームインスペクションが義務化された理由

ホームインスペクションは、日本の中古住宅取引を活性化する目的で義務化されました。住宅の流通については、新築住宅取引が主要となっている日本では、中古住宅が売れにくいという傾向にあります。

この問題を建物状況調査によって解消、中古住宅取引を増加させるということが、ホームインスペクション義務化の背景にあります。ホームインスペクションが義務化された理由については、次のようになります。

中古住宅購入時のネックを失くす

中古住宅の購入にネックになるのはどんな部分なのでしょうか。多くの方は築年数が長いほど設備は老朽化していないか、耐震性はどの程度か、住み始めてから欠陥、不具合に気づくことがあるのでは…など不安に思うものです。

住宅の購入は中古住宅であっても大きな買い物であり、素人ではわからない欠陥があって、損をしたくないという気持ちが働くのは当然のことでしょう。

中古住宅取引を増やすには、このような買い手の不安を払拭する必要があります。建物状況調査を実施して問題ないという結果が出れば、安心して購入に進むことができるでしょう。

住宅の品質を知りたいというニーズに応える

品質の良くわからない住宅よりも、品質が明確に証明された住宅を購入したいというニーズが強いのが中古住宅市場です。売り手も買い手も現状を把握することで、住み始めてから起こりうるトラブルを未然に防ぎ、またリフォーム工事にも活用することができます。

義務化は中古住宅ですが、新築住宅であっても、ホームインスペクションは大変重要であり、建築途中にホームインスペクションを実施する人も増えていると言われています。素人の目ではわからない住宅の品質をプロの目で見極めてもらうことで、安心感を得られるのです。

ホームインスペクション義務化によるメリット

ホームインスペクションが義務化されたとは言っても、実施の義務はありません。不動産業者から売主や買主に対する説明、紹介、斡旋が義務となっています。

つまり、実施は自由であるホームインスペクションですが、実施するメリットとは何でしょうか。ここでは、売主と買主のメリットについて詳しく解説します。

売主のメリットとは

家を売る側にも家の瑕疵(かし)がわかることで得られるメリットはたくさんあります。例えば、家を売る前に補修箇所がわかれば、補修を済ませておくことで売却しやすくなります。

また、瑕疵は買主に告知したうえで売却することもできます。ホームインスペクションを実施したことは、買主に対してのPR材料になり、早く買い手が見つかったり、売却後のトラブルを減らすことにもつながるでしょう。

買主のメリットとは

買主にとって、ホームインスペクションによって出た結果は、購入時の判断材料になります。専門家が問題ないと判断した家であった方が購入意欲も高まるでしょう。

また、診断により問題点が見つかった場合にもその分、安く購入して、補修を自己負担で行うという選択肢を増やせたり、リフォームに関しても工事費用の算出がしやすくなります。

ホームインスペクション義務化によるデメリット

ホームインスペクションを実施することは、家の品質をはっきりさせ、一見売主にも買主にも良いことばかり…のように感じるでしょう。実施したことで生じるデメリットはあるのでしょうか。

売主のデメリットとは

ホームインスペクションによって、思わぬ大きな補修箇所が発見された場合には、売主には痛手となるでしょう。高額な補修の負担が売主にかかることになり、補修をしないと買い手がつかなくなることも、あるかもしれません。

また、ホームインスペクションは家の構造耐力上の安全性や雨漏り、水漏れ、設備配管等に劣化がないかを目視を中心に計測、触診、打診によって行う調査です。

壁の中など目視では確認できない瑕疵があっても、発見できない場合があるでしょう。費用負担が売主の負担になる、居住中に調査を行う場合には、室内を細かく見られるためプライバシーも気になるところです。

買主のデメリットとは

本来は、あらかじめ家に瑕疵があるとわかることはメリットになりますが、それが原因で家の購入を諦めることにもつながってしまうのが、ホームインスペクションです。人気の物件であれば、ホームインスペクションを行っている間に買い手が決まってしまうこともあるでしょう。

費用負担については、売主や不動産会社が負担してくれる場合も多いようですが、費用の負担がある可能性もあること、目視では明確にならない瑕疵もあることは、承知しておきましょう。

 

中古住宅を購入するうえで品質を明確にすることは、最も大切なことと言えるでしょう。ホームインスペクションは瑕疵がないことを100%保証するものではありません。よって契約後のトラブルを0にするものとは言い切れませんが、売主としては大きなトラブルを防ぐ、買主としては、後悔のない物件購入のために、ホームインスペクション実施は決して無駄にはならないでしょう。マイホーム購入の際は、ホームインスペクション実施を検討してみてください。

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